全体に優しい色味で、柔らかく温かい印象を与える1着ですが、使われる文様は伝統的なものばかり。おめでたい文様の代表格とも言える「鶴」は「鶴は千年」と言われるほど健康長寿を意味し、昔の人は繊細で力強い飛び姿に幸せを重ねていました。こちらの文様は「向かい鶴紋」と呼ばれ、一度パートナーとなった相手と一生を共に過ごす「鶴」が、寄り添いながら生きていく姿を文様で表しているんです。また竹の籠に草花を盛った「花籠」が着物全体を可愛らしく仕上げてくれています。おめでたい意味のある草花が豪華に飾られていることから、縁起の良い文様です。中心に大輪で柔らかに咲く「牡丹」は女性の気品を意味し、「菊」は厄を払うという意味があります。また寒い冬の間に美しい花を咲かせる「梅」は気高い姿に気品や忍耐の意味を重ねて、おめでたい文様としてきました。こちらのお着物の特徴は6月?9月に着用するとベストな単衣の着物であるという点。裏地がなく、長襦袢も夏用のものをセットにしますので、涼しく過ごすことができます。表の生地は通常の着物となんら変わりませんので、写真うつりに影響することもなく、季節に合わせた1着です。慶事にぴったりの縁起の良い文様たっぷりの豪華な1着です。