エキゾチックな雰囲気漂うこちらの訪問着。着物の地色は「淡黄蘗(うすきはだ)」と呼ばれる明るく淡い黄色。明るいのに儚げな雰囲気のある色味は、まるで暗い水平線から顔を出したばかりの月の色のような上品なカラーです。そして大きく描かれるのは、豪華な「宝相華（ほうそうげ）」。宝相華は、想像上の花の文様です。正倉院文様と呼ばれる、奈良時代に東大寺の正倉院に収蔵された、染織品に表されもの。インドや中国から伝わったもので、格調の高さを感じます。また「唐花紋（からはなもん）」も中国から伝わる文様で、唐風の花や蓮花、牡丹、空想の花など数種類の植物のモチーフを合成することにより出来上がったもの。特定の花を指すのではなく、牡丹のような形の唐風の花などを、唐花とよんでいます。どちらも四季を問わずに着用していただける人気の文様になります。伝統的なきものにモダンさが足され、お洒落に仕上がっています。格調の高さを感じる非常に豪華な装いは、おめでたいシーンにぴったりでしょう。