ぱっと目を引く明るい水色の地色に、春秋の花々を描いた、柔らかい雰囲気ながら華やかさもある訪問着です。地色は、「綺麗な色」という表現がぴったりな、強すぎず、落ち着きすぎずの明るい水色。そんな地色の上に、牡丹、梅、桜、菊、萩、桔梗といった春秋の花々を描いています。花々に白の分量が多いため、すっきりした印象に仕上がっています。そして、ところどころ加えられた色味は、紫、ピンク、黄といった暖色系で、寒色である水色の地色によく映えています。特定の季節の植物を描いたものではないので、季節を問わずお召しいただけますね。後ろ身頃は、縦に入ったぼかしと絵柄の斜めに流れるラインの効果で、帯締めなどの小物も見えずめりはりをつけづらい後ろ姿をすっきりと見せてくれます。伊達襟、帯揚げは温かみのある黄色のものを合わせ、アクセントとしました。とても着物らしく、またフォーマルに相応しく品の良い色選びにまとめています。地色の美しさから、絵柄の色遣い、小物の色合わせまで、絵柄のみならず色でも魅せる装いです。