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女の子の着物に見えないくらいの上品な色使いです。着物地は「淡藤色(あわふじいろ)」と呼ばれる、うすく淡い青紫色のことです。平安時代より女性に人気の伝統色で、女性らしい藤色を、さらに淡くした優しい色味が特徴です。その上に、華やかな花々の文様が描かれます。花の文様は可愛さを表すだけでなく、一つ一つに大切な意味が込められています。「菊」は、最も位の高い花とされてきました。また長寿や不老不死と意味も込められます。「梅」は、冬が終わるといち早く花を咲かすことから、逆境に負けない力強さ、忍耐力、生命力を表します。「桜」と「楓」は「桜楓紋」と呼び、春と秋のものを一緒に描くことで更に美しさが増すとされています。また「桜」は一斉に咲き誇る姿から繁栄や豊かさを意味します。成長に感謝し、これからの幸せを祈るお祝いに相応しいこちらの着物。子どもらしい可愛らしさを残しつつ、大人っぽい可憐な美しさも感じます。伝統を大切にした晴れ着は、これぞ日本のお祝いの姿と言えるでしょう。