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黒地に鶴尽くしがとてもゴシックな雰囲気の晴れ着です。赤い疋田柄の鶴が影のように重なり、奥行きのあるデザインになっています。まるで、大正?昭和初期の、古き良き時代にタイムスリップしたかのような、そんな空気が漂います。お着物のキャンバスいっぱいに、鶴が大きく羽根を広げて飛び交っています。とても重厚感がありますね。よく、長寿の象徴として描かれる鶴ですが、ありのままの美しい姿で世の中を悠々と渡っていけるように、という親御様の心からの願いを表現するような晴れ着に仕上がっています。地色が暗めのお色はどうなのかな、と思われる方も多いのですが、鶴の白の範囲が結構広いので大丈夫。また、小物合わせでも十分に明るくなります。濃いピンクと白の帯揚げ、プラチナゴールドの箱迫（はこせこ）と志古貴（しごき）が、とてもモダンな雰囲気を醸し出しています。全体を見渡したときに、お着物の範囲がとても広いはずなのに、面積の小さな小物の方が存在感が出てくる。お着物のコーディネートの中でも、小物合わせは本当に繊細な部分なんです。成長を重ねられて、「今までの私よりちょっぴりおねえさん気分」。そんなお嬢様に、目を留めていただけることと思います。