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3 歳の着物には少し珍しい、控えめながら華やかな赤紫色の地色の着物です。赤も紫もお嬢さんの着物では人気の色ですが、このような赤紫というのはあまり見ないのではないでしょうか。奥ゆかしく少しお姉さんの印象の赤紫ですが、爛漫と咲き誇る桜の柄が 3 歳らしい可愛らしさ、華やかさを演出します。大きな桜の中に、小ぶりの桜と愛らしい手鞠を詰め込んだ桜は、色遣いで華やぎを。疋田絞り柄（鹿の子絞り柄）の桜は、古典的な可愛らしさを。また、伊達襟にも若いお嬢さんらしく、疋田絞り柄を選びました。被布は桜の花を思わせるような淡いピンク色。着物の柄の華やかさとのバランスをとるように、小ぶりな鈴の柄を刺繍で描きました。真ん中に描かれた鈴の柄は、昔から子どもの着物に描かれてきた魔除けの柄。一歩一歩の歩みに合わせて可憐な音を鳴らし、お嬢さんの進む道を守ってくれそうです。全身を包む着物だから、一番大切なのは色選び。華やかさと控えめさが同居するこんな色が似合いそうなお嬢さんに、是非着せてあげたい着物です。