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綸子仕上げの赤のお着物には、「丸々と育って欲しい」「何事も丸く収まって欲しい」との願いが込められた“手毬（てまり）”が描かれています。手毬は女の子の遊び道具でもあったことから、女性らしさや可愛らしさを意味しております。また、神の宿る木とされる“桜文（さくらもん）”は「五穀豊穣」「豊かさ」を表しております。お着物の上に羽織る“被布（ひふ）”は白のちりめん風に仕上がっており、赤と対照的でとても映えます。女性らしさを表す手毬とともに描かれている、“桃文（もももん）”は、邪気を払う力を持つ霊木とされています。桃の逸話には「西王母伝説」があり、仙女、西王母の棲む地に桃の木があり、その桃を食べると“不老不死”でいられると言われたことから、「邪気を払い長生きしてほしい」との願いがこもっています。胸元に飾られている赤と白の組紐（くみひも）は、アニメ映画「君の名は」の主人公の女の子が作っていたシーンがあり、現在若い女子に作ってみたい「ものつくり」になっています。組紐には幾通りか伝統的な結び方があり、結び目には不思議な力が宿るとされています。この組紐の結び目は「梅結び」になっており、５つの花びらがあることから、人と人を結ぶ「ご縁を結ぶ」として、とても縁起の良い結びになっております。「これから先ステキなご縁に恵まれ末永く幸せに育って欲しい」との親心がこもっています。