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鱗紋（うろこもん）、青海波（せいがいは）、鶴、松と、晴れ着に相応しい文様を重ねた、とっておきの装いです。大空に向かって大きく羽を広げる鶴と、貫禄あるたたずまいの松の文様が目を引きます。おめでたい文様といえば、真っ先に思い浮かぶのが鶴と松ではないでしょうか。いずれも長寿を象徴する文様です。そんな鶴と松にとどまらず、こちらの羽織は背景にも鱗紋と青海波という吉祥文様が描かれています。上半分は遠目に無地に見えるかもしれませんが、鱗紋が描かれています。魚や蛇の鱗のようであることからその名がついた鱗紋は、魔除けの文様です。下半分に描かれているのは、青海波。波を幾何学的に描いたもので、波の止むことのない様子から、永遠を象徴するおめでたい文様とされています。鱗紋部分のシックな色味の上に、鶴や松の力のある色合いが乗ることにより、格調高い雰囲気が生まれます。そんな羽織の魅力を引き立たせるため、着物と袴は無地で色合いも控えめなものを合わせました。3歳の七五三では、原色に近い、明るく元気な色遣いの着物を選んだ方も多いのではないでしょうか。落ち着きも感じさせる色味で、お兄さんらしい雰囲気を演出できる装いです。