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正面から見ると、お着物と羽織の黒がぱっと目に飛び込んできます。この角度からですととてもシンプルなデザインに見えますが、両手を横に広げると羽織の胴の周りや袖に柄が描かれているのが分かります。左袖には松や金の波、右の袖には白い波などがデザインされています。背中側には、左右の翼を広げて飛ぶ鷹が大きく描かれています。勇壮な姿は躍動感があって、とってもかっこいいですね。鷹の下の方には巻物に描かれた松や軍配（ぐんばい）などがあります。軍配というのは、鷹の頭のすぐ下にあるうちわのようなもののことです。軍配はその漢字が表すように、武将が合戦の時に采配を振るうのに使われていました。勝負ごとを見極められる力や悪いものを寄せ付けないようになどの意味が込められているといわれています。軍配は、おめでたい柄を集めた宝尽くしという柄の中のひとつでもあります。５歳のお祝いにはぴったりの柄です。女の子のお着物とはちがい色あいは落ち着いたものですが、赤、青、緑などさまざまな色が使われていて豪華なデザインです。袴は明るめのブルーグレーがベースいなっていて、そこに少し濃いめのブルーグレーやゴールドで模様がつけられています。羽織が黒ベースでシックな色合いなので袴がワントーン明るい印象にしてくれます。特にゴールドの模様のところがきらきらと輝いて袴を豪華に彩ります。