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男の子らしさを感じさせる、鞍、鷹、毘沙門亀甲（びしゃもんきっこう）といった文様が大きく華やかに描かれつつも、落ち着いた色味がそれを程よく中和する、柄と色遣いの妙が魅力的な羽織です。武士に欠かせない乗馬に使われる鞍。身分の高い武士は装飾的なものを使っていたため、勇ましさに加えて豊かさや権力を象徴する物でもあります。大きく羽を広げた姿で描かれた鷹は、姿かたちの凜々しさのみならず、賢さからも武家文化において好まれてきました。大胆に散りばめられた幾何学模様は、毘沙門亀甲です。財を象徴する七福神である毘沙門天。その毘沙門天が身につけている装束や甲冑によく見られるためこの名がつきました。その由来から、縁起の良い文様とされています。羽織としては柄が大ぶりで大胆なのですが、渋めの緑を始めとする落ち着いた色合いのお蔭で、お召しいただきやすい仕上がりになっています。羽織の色味が落ち着いている分、着物は黒で引き締めました。袴は白地に銀が使われたもので、格調を保ちながらもすっきりとした印象のものを合わせました。元気なお顔立ちも優しいお顔立ちも引き立ててくれる、初めての和装にお薦めの装いです。