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グレーがかった白地のうえに、鱗紋、波、兜、鶴、車輪、松などの伝統的な文様が繊細な筆致でたっぷりと描かれた、晴れやかな装いです。これらの文様は、いずれも縁起が良いとされる吉祥文様です。魚や蛇の鱗に見立てた鱗紋は、魔除け、厄除けの文様。波は、寄せては返す様子から、永遠や不滅を象徴する文様です。兜は、身につける人の身を守ってくれるという意味を持つと同時に、そのきらびやかな外観から権力や出世も象徴しています。古くから子どもの着物には、その文様の持つ力を授かりたいとの親心により、吉祥文様を描くことが盛んに行われてきました。このような文様が持つ意味も含めた着物文化を、次世代にも繋いでいきたいものです。着物は、黒の無地のものとし、白っぽい羽織を引き締める組み合わせにしました。大人の男性の正装のような格調高さが漂います。袴は、白に近い水色とグレーのもので、羽織の真っさらな雰囲気を活かしました。七五三は日本の伝統行事だから、装いも伝統を大切にした着物らしいものを身につけさせてあげたい、そんな親御さんにお薦めの装いです。