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左は黒ベース、右は白ベースの片身替わりの羽織が個性的な装いです。一見奇をてらったように見えるかもしれませんが、この片身替わりは、安土桃山時代に流行し、能装束でも見られる、実は古くからある仕立て方です。左側は黒地にグレーで龍や宝尽くしが描かれています。いずれも縁起の良い吉祥文様とされています。右側は、白地に丸紋のすっきりした生地。左側は絵柄がぎっしりと描かれているのに対し、右側は余白がたっぷり、黒白のコントラストに加えて、このように絵柄が対照的なのも、片身替わりの醍醐味です。能装束に片身替わりが用いられるのは、舞台映えが良いからといわれているため、写真にももちろん映えるはず。そして、左右それぞれの方向からの写真で印象が大きく変わるのも、面白いところです。着物と袴は、羽織の引き立てるため、無地のものを合わせました。海老茶色の着物には、羽織の白い房が引き立ちます。みんなの記憶に、大切なお写真にと残る晴れ姿。こんな欲張りで個性的な装いはいかがでしょうか。