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黒羽織に金の袴が凛々しい3歳男児アンサンブル。初めてお召しになるお着物におめでたい絵柄が沢山描かれています。馬の背中に乗せる“鞍”柄は、古来移動手段であった貴重な馬に乗せるもの。馬は位の高い貴族の象徴であり鞍にきれいな装飾をすることで「豊かさ」や「権力」を意味していました。雪風に耐え、厳寒や酷暑にも常緑を保つ“松“は、神通力のなる仙人が松の木を住みかとし、その実を食すという仙人思想と結びつき、松は長寿延命の印とされています。お背中に描かれている“鷹（たか）”は、眼光鋭く小さな獲物をはるか彼方より見つけ、鋭い爪はつかんだ獲物を決して離しません。「世間を見渡す力をもってつかんだ幸せや幸運をつかんで欲しい」との願いを込めています。鷹がつかんでいる“太鼓柄”の打楽器は、古来神と交流する手段として用いられていました。「物事がよく成りますように」と鳴る＝成るを掛け合わせて願いを込めていました。また音が鳴るものを身につけると邪気を払い、悪いものを寄せつけないとされてきました。“熨斗目（のしめ）”は多くの人から祝福され幸せを分かちあい、人と人との繋がりや絆を大切にして欲しいとの願いが込められています。