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まず、鮮やかな青磁色（せいじいろ）が、目を惹きます。割とかっこいいイメージの色使いが多い男の子のお衣装のなかで、パッと明るさを出しつつも派手すぎない、ちょうど良い塩梅（あんばい）といったところ。袴にも、ごく伝統的な色と柄を用いました。正統派な雰囲気を守りながらも、現代の雰囲気に合ったお衣装です。羽織の背中には、眼光鋭い鷹。立派な羽を広げた姿は、雄々しさ（おおしさ）を感じます。その下に大きく描かれているのは、「束ね熨斗（のし）」と言う、伝統的な文様です。熨斗とは、本来「のし鮑（あわび）」のことを指します。アワビをひも状に削いで、薄く延ばして乾燥したもののことで、長寿をもたらす縁起物とされ赤白の和紙で巻いて神様への貢ぎ物とされてきました。今では、ご祝儀袋の右上に付いている飾り、あれが「のし鮑」の名残なんです。ご祝儀袋のことそのものを「のし袋」と言ったりもしますね。その「のし鮑」が束になっているのですから、おめでたさは倍増以上！「たくさんの方からの祝福を受ける」「喜びを重ねていく」などの意味が込められています。七五三のお衣装は、人生で最初に袖を通す和装と言ってもいいかもしれません。せっかくお召しになるのなら、祝意いっぱいのお衣装にしませんか？