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素晴らしい黒檀色のお着物に、大胆に描かれた白色の菊の花は、皇家を象徴する文様であります。長寿の象徴であるほか無病息災、邪気払い、心身を安定するなど様々な意味を持っています。袖もとにひそかに描かれている“巻物”は学問や知恵の象徴で、「知恵をつけ生涯困ることのないように」との親の願いがこもっています。羽織のお背中に描かれている“鷹（たか）”は、千里眼があり、小さな獲物も見逃さず、鋭い爪でつかんで離さないことから「幸運をしっかりつかみ、幸せを離さないように、また世間を見渡す神通力が備わるように」との親の願いが込められていますね。爪にはしっかり学問の象徴である“巻物”を掴んでいますね。お背中に描かれている“桐”の絵柄は、鳳凰（ほうおう）の棲む木として尊ばれ、菊の文様とともに皇家の文様としても用いられてきました。現代でも家紋のほか、代表的な吉祥文様としてお祝い着の着物や帯に使われています。袴に描かれている正六角形を上下に繋いだ幾何学模様は、亀の甲羅に似ていることから、「亀甲（きっこう）」と言われていて、「長寿」の象徴で非常に縁起の良い柄として長年愛されています。