一般的に黒留袖は、金彩がたくさん使われ豪華絢爛に仕上がっているものが多く流通しています。ですがこちらの黒留袖は一味違い、白を基調としたシンプルで大人の気品を静かに感じさせるようなデザイン性の高い1着です。「蘭」は古くからおめでたい文様として知られる「四君子」のひとつ。竹、梅、菊に加えて「蘭」が「四君子」とされ、君子の要素を表する草花とされています。「蘭」はその控えめで美しい姿と香りから気品を表します。またお祝いの席でよく目にする蘭といえば、「胡蝶蘭」があります。幸せが飛んでくるというという意味があるので物事の始まりを祝うにはふさわしい花です。またこちらの「蘭」は枝が円を描くようにデザインされている点も魅力的。途切れることのない形である円は、物事が丸く収まる、円満になるという意味があり、婚礼の席では、これから生活を共にする新郎新婦の円満な生活を願う気持ちが表現されています。シンプルなデザインの中に素敵な意味や思いが込められた、心温まる1着です。