蘭の一種で洋ランの女王と言われるカトレア、華麗に咲き誇り成熟した大人の魅力や貴婦人のように美しく、円熟した大人の魅力や格調高さをエレガンスに表現しています。ともに描かれている胡蝶蘭は、花弁が蝶に似ていることから、蝶のようにひらひらと「幸運が飛んでくる」、共にする喜び幸運がとんでくるとされていました。蘭は子孫繁栄と結びつけられており、繁栄のシンボルでもあり安定をもたらすとも言われています。上品で高貴な姿は愛と美の象徴としてふさわしいですね。正式な学名は「ファレノプレス・アフロディーテ」と言い、愛と美の女神アフロディーテからきているそう。昔のヴィクトリア時代の英国では、あまりおめにかかれない美しい女性に例えられていたようです。蘭は左右対称の美しい花を咲かせることから「完全なる美」も表しています。「幸運が飛来し、それが安定し長く続くように」の願いを込めたのでしょう。平安時代の公家装束の有職文様に取り入れられ独立した文様として人気の蝶文様。形が美しく色も美しい、羽に大胆に文様や曲線を描いたものを胡蝶と言い蝶の別称のようです。宮崎玄祥はこれらの蘭や蝶を組み合わせ友禅に優雅に表現いたしました。まるでブーケのようで、その周りを蝶が幸せをたたえ舞っているようですね。