「パリ・オートクチュールコレクション」の先駆者でもある桂由美。日本の伝統の着物を様々にアレンジし挑戦してきたデザイン性あふれるファッションは、世界の女性を魅了しています。日本の伝統ある友禅を基礎とし、着物の繊細さやしなやかさを表現しています。金箔の刺繍にほどこされた“バラの花”は、精巧なまでに美しく「愛」と「美」を表現しています。古くから愛されてきた“バラ”は愛情表現には欠かせない花で、お祝い事にもよく用いられています。日本の国花でもある“桜の花を”ちりばめ彩を添えています。本来5枚花弁を八重桜で描くことでさらに豪華な留袖となっていて、祝宴の儀を華やかに演出してくれることでしょう。裾もとに控えめに描かれている“鳥の姿”。夫婦円満や子孫繁栄などの意味を込めているのでしょう。鳥は平和の象徴でもあることから永遠に続く幸せを願う意味もあります。また女性らしさを表現するかのようなレースのモチーフは、留袖の前方から後方にかけ描かれ、ステンドグラスのような花々のデザインと共にお着物を華やかにしています。