鶴が大空を舞うように飛ぶ姿が描かれた、とても縁起の良いおキモノです。「鶴」は、長寿を表す縁起の良い鳥として有名ですが、何羽も描かれると「千羽鶴」として限りないめでたさを表し、さらにステキな意味合いを持ちます。ふっくらと優しいおももちで「松竹梅」も描かれ、さらにおめでたい雰囲気を盛り上げます。その中に、正倉院由来の文様が、松皮菱とよばれる変形型の四角の中に描かれ、リズムと華やかさをかもし出しています。正倉院由来の文様とは、奈良の正倉院に収められている、シルクロードを渡ってきた様々な宝物を由来とした文様です。奈良時代の天平文化の華やかさを伝えるとともに、日本古来の文様とはひと味違ったエキゾチックさをかもし出しています。正倉院由来の文様が描かれたものは、格が高いとされていますので、どのような人の前であっても、恥ずかしくない風格のあるおキモノです。