瑞鳥の「鶴」が大空にはばたき、地上では「鼓」による雅楽の宴が催されているような、物語を感じるおキモノです。柄の上部に鶴を配することで、空をイメージさせ、キモノ全体が一枚の絵画のようになっています。 また、何羽もの鶴が描かれている柄は、おめでたさをあらわし、祝宴に似合うおキモノとなります。そして、雅楽にも使われ、雅な雰囲気をかもし出す鼓がいくつも描かれ、幸せな音色が聞こえてきそうですね。それらを盛り上げるように、吉祥の花々が描かれています。「梅」は生命の象徴ですが、一緒に描かれている「松」「竹」とともに、吉祥としてはあまりにも有名です。描かれているだけで慶事の晴れやかな雰囲気をかもし出します。ほかにも、豊かさの象徴である「桜」や、品格の高い「菊」などが描かれ、その背景には、災いを流してしまうという意味を持つ「流水」も描かれています。さらにその絵柄には、太く豪華な金糸での刺繍や、上品に輝く金彩と箔による加工などもほどこされており、立体的で品のあるおキモノになっております。こちらは、小さい方向けのサイズですが、空をイメージさせる軽やかさがありますので、体形を気にせずにお召しになっていただけます。