ピンクの花々が華やぐ、女性らしいお着物です。波面には“打ち出の小槌”“隠れ蓑”“分銅”などの宝をのせた“宝船”が、大きな帆を張り勢いよくせりだします。そして船と並ぶように羽ばたく鶴たちの姿。舞い散る花びら、波を進む宝船、美しい鶴。これらが躍動感を与え、お着物に美しい動きを与えてくれます。宝船にのせられた宝には金の刺繍をほどこされ豪華でおめでたい雰囲気をプラスします。そして濃いピンク、薄いピンクで描かれた桜と梅の花。その濃淡が非常に美しく、細やかに描かれた花びらは、繊細に舞う様子を忠実に表現しています。花びらは花吹雪のように、宝船を囲み、美しさを引き立たせるベールのようです。美しく豪華な一着は、おめでたい場にふさわしい一着と言えるでしょう。また、桜と梅のピンクの美しさが大人の女性をさらに魅力的にみせてくれます。