竹で作られた籠に飾られている花々から優しさと愛情を感じる可愛らしい黒留袖。可愛いだけでなく、古典的な美しさもしっかりと表現しているところが素敵なポイントです。「花籠」は古くから使われる着物の文様で、籠の中に四季のお花が飾られています。どの季節にも安心して着用することができますよ。どんなお花が描かれているかと言いますと「牡丹」「菊」「梅」「かきつばた」「紅葉」などです。花籠の中で1番目立っているのが「牡丹」。「牡丹」は古来中国では百花の王と呼ばれていたほど、その優美で可憐な姿から高貴な存在でした。「菊」は長寿を意味する縁起の良い文様として古くから愛されています。また、鶴が向かい合った「向鶴文」も描かれているのはお気づきでしょうか。「鶴は千年、亀は万年」と呼ばれるほど鶴は長寿の象徴として古くから愛されてきた文様です。おめでたことが起きる吉兆を意味する瑞鳥としても大切にされ、慶事のお着物の柄にたくさん使われてきました。竹籠いっぱいの季節の花々と鶴がお祝いの気持ちを表現してくれます。煌びやか過ぎる着物は苦手という方にはオススメの優しい雰囲気のお着物です。