豪華絢爛な十二単が美しい桂由美黒留袖コレクション。もともと中国より入ってきた重ね着の文化を、日本的の色合いや四季を取り入れ和風テイストに仕上げたもののようです。正式名称は「五衣唐衣装」と言い、12枚の衣装を重ねて着るのではなく襟元や裾などでグラデーションを使用することで素晴らしく鮮やかな衣装に仕上げたようです。12と言う語呂合わせが良かったことから十二重と言われるようなったようです。金彩技法を用いた優雅さが日本の美しさを表現していますね。十二重と共に描かれている御所車は平安時代天皇や高貴な人々がのる富貴や権力の象徴でありました。優雅な平安時代がゆっくりと流れる時間を感じますね。さらに日本らしさを表現している桜の花は国花でもありますし古来より人々から愛された花でもありますね。お祝い事には欠かせない縁起の良い花模様となっています。十二重に描かれている長寿円満でつがい夫婦鶴（めおとつる）も描かれています。永遠に仲良く幸せに過ごす鶴はおめでたい柄の象徴でもありますね。放射線状に整った花を咲かせる菊の花は不老長寿の意味を成し延命長寿の漢方薬としても珍重されてきました。桜咲き乱れる十二重と御所車は平安時代の優雅な趣を感じられます。