パリコレにおいても日本の“美”を世界に発信している桂由美。こちらの黒留袖は、まるでドレスをまとっているような華麗なお着物です。優雅にたなびくリボンとともに描かれているのは赤紫色の薔薇、紺碧色の唐花（からはな）に紫色の花々。薔薇は美と愛と喜びのシンボルです。お祝いの晴れの日がとても華やぐように、リボンに包まれた祝福の花束が絢爛豪華に彩られています。裾線にかけては、紫色のぼかしが花嫁のベールのように広がり、金彩加工がふんだんに施された百花繚乱な花々が散りばめられています。高貴な紫色に金色の装飾になれば、より艶やかさと高級感を表現しているでしょう。さらに、伝統的な金箔を施しただけではなく、細かい丸い粒状になった箔などが施されています。まるでラメ加工されたように見えるので、光が当たれば、一層きらめきと輝きを放ちます。伝統技法を固定概念にとらわれることなく駆使し、モダンな印象へと魅せられるのは桂由美ならではのデザインですね。桂由美の繊細な感性によって編み出された意匠に、お洒落心くすぐられる方や心ときめく方はいらっしゃるはず。そんな方々に是非おすすめしたい黒留袖です。