躍動感のある波の様子を描いた青海波文。青緑の水面の美しさ、そして波の力強さを表現します。反して、穏やかで柔らかな靄の中に描かれているのは華やかな花々。その対比が非常に美しく幻想的な情景を描いています。金の刺繍がほどこされ、大きく咲き誇るのは“牡丹”。牡丹は「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿はユリの花」という言葉があるように、古くから女性の「美」を表現してきました。また、花びらを大きく広げ、堂々と咲くさまから「百花の王」と称されています。「高貴さ」「富貴さ」「豊かさ」を表します。その意味を体現するかのようにピンク、紫、白のそれぞれの牡丹がふっくらと上品にその美しさを惜しげもなく披露しています。そしておめでたい場には欠かせない“松竹梅”。松は荘厳な雰囲気を、竹は小粋でスタイリッシュに、梅は控えめながらも可愛らしく咲き、お着物に華やかさをプラスします。華やかで、上品な一着。大人の女性をさらに美しくみせてくれるお着物です。