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美しい赤色が印象的なこちらの色打掛は、花嫁をさらに優雅にそして美しく包む重ね仕立て。衿や袖、裾に4色もの布が重ねられ、十二単のような品格と重厚感があります。また袖口には、赤白金銀を使った豪華な房がついており、動くたびに揺れて目に留まるポイントとなっています。色打掛に描かれる文様も豪華そのもの。長い尾羽を揺らしながら優雅に飛んでいるのは「鳳凰」です。良いことが起きる前兆として現れる不死鳥で、実際に存在する鳥ではありませんが、様々な動物の要素を持った鳥として描かれています。古くは、飛鳥時代にシルクロードを通って入ってきた海外の宝物に描かれていた「鳳凰」に影響を受け、日本でも格式高い文様として使われるようになりました。それだけ歴史が長く、人々に尊ばれてきた文様です。「鳳凰」の周りには、縦に伸びる草花が描かれており、花の香りに誘われて「蝶」が飛ぶ姿も描かれます。「蝶」は一生の間に、青虫、サナギ、そして美しい成虫と様々な姿に変化することから、不老不死の意味があります。また羽を広げて優雅に飛びまわる美しい姿は、子供から大人へ成長した女性の美しさにも重ねられ、婚礼衣装にはぴったりです。豪華な重ね仕立てと品格ある古典文様で華やかな色打掛は、一生に一度の婚礼の思い出になる1着です。