注文

爽やかなブルー地の色打掛には、百花繚乱という言葉がぴったりなほど、草花が華やかで可憐に描かれています。特に背中に描かれている大きな「牡丹」と「菊」は婚礼の喜びを表したかのような麗しい仕上がり。古来中国では百花の王と呼ばれるほど、「牡丹」の美しさは人々を魅了しました。その大輪の花と柔らかく広がる花びらは富貴な存在として、君主の権威や女性に気品を表すと言われます。日本では「立てば芍薬、座れば牡丹」という女性を表す言葉があるほど、美しく気立ての良い女性を象徴する花です。嫁ぎ先でも幸せであって欲しいという願いが込められています。また「菊」は古くは薬草として使われていた植物であることから、厄を避けるとしておめでたい席に使われてきた伝統文様です。特に細い花びらが無数に広がる「乱菊文」は華やかに咲き乱れた様子を表現しており、可憐で気品ある雰囲気をさらにプラスしてくれます。また「牡丹」と「菊」の背景に描かれる「扇子」は、貴族を象徴するアイテム。繁栄や優雅さを表現しています。その他に描かれる四季の草花は「松竹梅」に代表される縁起の良いものや、各季節を代表する「桜」「桔梗」「紅葉」など華やかなものばかり。婚礼の席にふさわしい品格と可愛らしさのある色打掛です。