ひとつひとつ丁寧に刺繍された桜の花々が絵画のような色留袖。おめでたい慶事を潤しく華やかにしています。山口美術織物は京都の伝統技法を用いた唐織メーカーです。皇室御用達であり、しかもTVドラマへの提供も数多くしています。唐織とは縦糸に生糸（きいと）を一本だけ使用し織っているため軽く仕上がっているのが特徴です。蚕（かいこ）からとった糸を漂白せず用いるためとても強い糸を使用。本来なら2～3本をよじって使用する縦糸だがたった一本で織ることから反物そのものが軽量ということなのです。精魂込めた刺繍で表現している「桜」にもおめでたい言葉が込められています。平安時代より愛され五穀豊穣の神が宿る木とされ「豊かさ」や「新しい門出」を意味し、人々の間で好まれ描かれてきました。精魂込めた本物の品を潤わすみずみずしい気持ちで一つ一つの思いを紡ぎ、人の心に届く「和」にこだわる作品作りをしている山口美術織物の珠玉の一品を是非堪能してください。