爽やかなグリーンに桜の花々が美しい色留袖。流水紋とともに描かれた八重桜が華やかさを演出しています。八重桜とは桜の名称ではなく花びらが幾重にも重なっている桜の総称として呼ばれています。八重桜は牡丹桜・里桜とも呼ばれ「しとやか」「豊かな教育」「善良な教育」など落ち着いて知的な雰囲気があることからそう呼ばれています。八重桜の種類は数多くあります。代表的なものを紹介します。関山（かんざん）は「高尚、理知に富んだ教育」と言う意味があります。八重紅枝垂桜（やえべにしだれさくら）は濃い紅色の花びらが特徴で１５枚～２０枚重なっており「円熟した美人」と呼ばれています。普賢象（ふげんぞう）は「純潔」と言う意味を持ちます。一葉は花びらが３０枚~40枚あり「精神美」と言う意味があります。どの八重桜も派手さの中に凛とした上品な雰囲気がありますね。花びらが多い＝知識が多いとされ学校などに植えられているのはそういう所以からきているそうです。見た目より内面の美しさや知識の深さを表したのでしょう。流水紋様は生命にとってかけがえのない水は腐らず清いことから、苦難や災厄をさらりと流すと言われています。お浄めや火難除けのお守りの意味もあるようです。