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着物の濃い緑色は「柚葉色(ゆずはいろ)」。文字通り柚子の葉に由来する色です。袴の朱色は「紅柑子(べにこうじ)」。ミカン科のベニコウジの果実のような深みのある美しい色味が使用されています。
着物には縁起のいい吉祥文様が沢山描かれます。「七宝」は円形が永遠に繋いでいくということから、繁栄、円満の意味が込めれています。草花が丸く描かれた「花丸紋」は、角がなく優しさがあり清楚な印象を与えます。そして丸い円は始まりも終わりもないということから、永遠に続く幸せを表現しています。また円は「縁」を連想させるので、門出のお祝いにぴったりな文様です。
中に描かれる美しい花々たち。「菊」は、花の形から太陽を連想させ、最も位の高い花とされ皇室の家紋としても使われ、また邪気を払い、長寿と保てるとされています。「牡丹」はたくさんの花弁があり「百花の王」と呼ばれています。富貴、高貴、幸福を表しています。
縁起のよい文様と、あたたかみのある色彩がおめでたい日にぴったりの装いです。幸せの想いを着物に託せる、そんな一着です。