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深い藍色に細やかな桜が舞う小振袖、紺の袴と相性が良く小粋な装いを可愛らしくしています。
藍色は英語でインディゴといい「賢者の色」と言われています。また青色が太陽光を受けた「青空」だとすれば、インディゴはその奥にある「深い空（宇宙）」を表すそうです。古代より意識（光）の先の更なる「奥」の向こう側の無意識の知恵や神秘をイメージさせる色であり「洞察」と「真理」を表す色の様です。日本人にとっては、この藍色は特別な色で、藍染めは飛鳥時代から行われ奈良時代には献上品として活用されたほどです。またかつては「褐色（かちいろ）～勝色」として武家にも愛された日本人の伝統ある色だという事が大変わかります。江戸時代には庶民の色となり、藍の着物・作務衣・暖簾・手ぬぐいなどが人々の間で好まれて使用されました。それだけ身近で愛されていた和色なのですね。
その藍色に描かれている桜の花も日本人を始め世界中の人々から愛されている花ですね。桜には「五穀豊穣の神」が宿るとされ「豊かさ」の象徴でもあります。また神話では木之花咲耶姫（このはなさくやひめ）が富士山頂上より桜の種をまいたことで日本に広まったと言う逸話もあります。