小学生向け袴レンタル：適切なサイズと選び方のコツ｜着物ライフスタイル

　小学校卒業式での袴スタイルがますます人気を集めています。お子様の晴れの日を一段と華やかに彩る袴姿を考えているご両親も多いのではないでしょうか？最近では、小学生でもぴったりと着こなせるサイズの着物や袴を用意しているお店が増えてきました。しかし、どのように選べばお子様にぴったりの袴を見つけることができるのでしょうか。この記事では、小学生向けの袴レンタルにおける適切なサイズの選び方や、そのコツをご紹介します。お子様の特別な一日に最適な袴を選ぶための参考にしてください。

卒業式と袴の関係

　かつて、小学校の卒業式ではスーツスタイルが主流でした。特に女の子には、清楚なブラウスにフォーマルなジャケットとスカートを合わせるスタイルが一般的で、また、フォーマルなワンピースにカーディガンやボレロを組み合わせたスタイルも人気がありました。
　しかし、近年では卒業式の服装に大きな変化が見られます。2010年代初頭、人気アイドルのステージ衣装に影響を受けたスーツセットが流行し、多くの女の子が同じようなスタイルで卒業式に参加するようになりました。これが続く中、「他の子と同じではなく、自分らしさを表現したい」という声が高まりました。
　このような背景から、最近の小学校の卒業式では「袴スタイル」が注目を集めています。ジュニア向けの雑誌で特集が組まれることもあり、その認知度は徐々に広がっています。まだ少数派ではありますが、その華やかで上品な姿を見て「自分も袴を着てみたい」と思う女の子が増えています。袴スタイルは、お子様の特別な日を彩り、成長を祝う卒業式にふさわしい選択肢となっています。

卒業式に向けた袴レンタルのポイント

　小学校の卒業式は、お子様の成長を祝う特別な日です。そのため、多くの親御様が卒業衣装に悩まれることでしょう。袴は華やかで上品な印象を与え、お子様をいつもより大人びた雰囲気に変えてくれます。特別な装いは、お子様の気分を盛り上げ、親御様にとっても一層お子様の成長を実感できる機会となります。
　しかし、成長期のお子様にとって、これから身体が大きくなることも考慮し、袴はレンタルするのが一般的です。袴のレンタルには多くのメリットがありますが、普段から和服を着慣れていないお子様にとっては、いくつか注意点もあります。ここでは、卒業式に向けた袴レンタルの基本情報と、注意すべきポイントについてご紹介します。お子様の特別な一日にふさわしい袴を選ぶための参考にしてください。

 卒業袴の予約時期

　小学校卒業を控えたお子様の袴レンタルについて、多くの親御様が悩まれることと思います。小学生用の卒業袴は、他の年代の袴と比べて注文時期が早まる傾向があります。これは、受験準備や学校行事が増える時期に備えて、早めに準備を進めたいという理由からです。
　卒業袴の予約は遅くとも年内に、可能であれば夏休み頃までに行うのがおすすめです。夏休みの間に時間を取って、お子様と一緒に袴選びをすることで、焦らずにお気に入りの一着を見つけることができます。また、早めに予約することで、人気のデザインやサイズが揃っている時期に選べるというメリットもあります。
　卒業式はお子様の大切な節目の日です。素敵な袴を着て、一生の思い出になる卒業式を迎えられるよう、早めの準備と計画を心がけましょう。

 袴をレンタルする前の注意点

　袴スタイルは明治時代から大正時代にかけて女学生の制服として広まり、動きやすさと品格を兼ね備えていました。そのため、小学生が卒業式で袴を着ることに問題はありません。しかし、小学校によっては袴の着用が禁止されている場合があります。
　そのため、袴の準備を始める前に学校に確認することが大切です。お子様が卒業式で自信を持って袴を着るためにも、事前の確認を怠らないようにしましょう。

 予約が早すぎるのも注意

小学生の卒業式に向けて袴をレンタルする際、予約は早すぎない方が良いです。成長期のお子様は急激に身長が伸びるため、あまり前もって予約すると、卒業式当日に袴が合わなくなることがあります。理想は、卒業式の2〜3ヶ月前に予約をし、その後サイズの確認や調整を行うことです。予約時にサイズ調整が可能か、また袴丈の調整がどうなるかを確認しておくと安心です。これにより、当日の袴がぴったり合うように準備できます。

サイズの選び方のコツ

小学校の卒業式が近づくと、お子様にぴったりの袴を選ぶことは大きな関心事となります。特に、小学生向けの袴レンタルでは、サイズの選び方が重要です。成長期のお子様は急に体が大きくなることがあるため、サイズ選びは慎重に行う必要があります。こちらでは当店でのサイズの目安や基準などの紹介をします。

 履物は草履？ブーツ？袴丈(はかまたけ)を決める

　着物サイズは身長のみでサイズを考えて頂ければ幸いです。しかしお子様の身長だけでなく、どの履物を履くか決める必要があります。
それにより、袴丈が変わってくるためです。
　例えば、草履でご着用の場合は、みぞおちの5cm下から足のくるぶし中心までの長さがベストの袴丈です。一方、ブーツを合わせる場合は、袴丈をやや短めにすることで、全体のバランスが良くなります。
このように、袴丈は履物の種類によって変わるため、どちらのスタイルを選ぶかを決めてからサイズを決定しましょう。
　また、当店では複数のサイズに対応した商品や、1点のみのワンサイズ商品があります。成長中のお子様には、調整がしやすいサイズ展開のある袴を選ぶと安心です。予約する前に、袴丈の調整が可能かどうかも確認しておくと、卒業式当日にお子様が快適に過ごすことができるでしょう。

 草履を履くメリットとデメリット

メリット
・コーディネートしやすい
草履は、袴や着物と非常に相性が良く、どんなデザインや色の着物にも違和感なくマッチします。草履の色や柄も選べるため、卒業式の袴スタイルに合わせてコーディネートを楽しむことができます。
・脱ぎ履きしやすい
草履はサンダル感覚で簡単に脱ぎ履きできるため、式の前後での着替えや、上履きへの切り替えがスムーズです。

デメリット
・上履きが履きにくい場合がある
草履を履く際には足袋を着用しますが、普段の靴下と違って足袋の上に上履きを履くと窮屈に感じることがあります。特に、式の間に履き替える上履きがぺたんこであれば、足元に違和感を覚えるかもしれません。
・裾が長くなりやすい
草履を履くと袴丈を少し長めに調整する必要があります。卒業式では、草履から上履きに履き替える際に、袴の裾が床について引きずったり、踏んでしまう可能性があります。特に階段や段差のある場所では注意が必要です。
・冷えやすい
3月の卒業式はまだ寒い日が多いです。足を覆わない草履は、普段履いている靴よりも寒さを感じやすく、雨や雪の日には足が濡れて冷えやすくなります。
・慣れていない
草履は普段履き慣れていないことが多いため、歩きにくかったり、足が痛くなりやすいことがあります。特に長時間の着用や、初めての使用の場合は注意が必要です。

『ポイント』
草履を履く際に、通常はくるぶしが隠れる程度の丈が一般的ですが、上履きのことも考慮して調整しておきましょう。また、足指を浅めに入れ、親指の関節あたりで鼻緒を挟むように履くことで、鼻緒と足指がこすれず痛みを防ぐことができます。念のために絆創膏を持っておくのもいいでしょう。

 ブーツを履くメリットとデメリット

メリット
・歩きやすい
草履と比べてブーツは普段履き慣れているため、歩きやすさが格段に向上します。特に、ブーツを履く場合は足首あたりで短めに袴を着付けることができ、上履きに履き替えた際にも袴の裾を引きずらずに済みます。
・身長をカバーできる
ヒールの高さがあるため、身長が低めのお子様でもスラリと長身に見せることができ、スタイルアップが期待できます。卒業式の写真でも、背が高く見えるのは嬉しいポイントです。
・防水・防寒対策がしやすい
草履と違ってブーツは多少の雨や雪に強く、水が染みにくいので濡れる心配が少なくなります。また、ブーツの中にお手持ちのソックスやタイツで防寒対策をすることで、寒さから守ることができます。黒いソックスやタイツを選ぶと、ブーツを脱いだときも違和感が少なくなります。

デメリット
・脱ぎ履きが手間
紐を結んだりほどいたりするタイプのブーツでは、脱ぎ履きに時間がかかるため、小学生のお子様にとっては少し手間がかかります。ジッパー付きのブーツを選ぶことで、よりスムーズに脱ぎ履きできるでしょう。
・デザインを選ぶ必要がある
ブーツのデザインによっては、卒業式という式典に適さないカジュアルな印象になってしまうことがあります。選ぶ際は、フォーマルな場にふさわしいデザインを選ぶことが大切です。

『ポイント』
丈は、歩いたときに裾が上がっても肌が見えないように、最低でも15センチ以上のものを目安にすると安心です。色は黒や濃い茶などのダークカラーが無難で、式典に適した落ち着いた印象を与えます。また、ブーツを履く際は、靴紐がほどけないようにしっかりと結ぶことが大切です。特に卒業式のような大切なイベントでは、転倒のリスクを避けるために、靴紐が解けることのないよう、確実に結んでおくことをおすすめします。

 袴丈を測ってみる

　小学生のお子様の場合、卒業式は体育館などで行われることが多く、上履きに履き替える必要があります。このため、袴丈の選び方には少し工夫が必要です。
上履きはヒールがないぺたんこタイプが多いです。そのため、袴丈が長すぎると裾を踏んでしまう可能性があります。これが原因で転倒や裾の汚れが心配になることもあります。
　もし袴丈の決定に迷ったら、実際に測ってみるのが良いでしょう。測り方としては、アンダーバストの約5㎝下から垂直に降ろし、お好みの丈を測る方法があります。これにより、袴を着たときのイメージがしやすくなり、バランスの取れた選択が可能になります。
卒業式はお子様にとって大切な瞬間です。ぴったりの袴を選んで、素敵な思い出を作るお手伝いをしましょう。

まとめ

小学校の卒業式は、お子さまにとっても親にとっても特別な日です。その大切な日にぴったりの袴を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえましょう。
まず、袴のサイズ選びが重要です。身長に合ったサイズを選び、袴丈も、上履きに履き替えたときに裾が引きずらないように実際に測って決めるのがおすすめです。
草履とブーツの選択も重要です。草履は伝統的でスタイリッシュですが、寒さや履き心地に注意が必要です。一方、ブーツは歩きやすく、防寒対策に優れていますが、デザインと履き心地には気をつけましょう。
卒業式が近づくと忙しくなりますので、早めの準備が安心です。お子さまに合った袴を選び、素敵な卒業式を迎えてください。