「白無垢」の魅力とは?
和装婚を彩る伝統の美を知ろう!
和装婚礼の象徴を探っていきましょう。
白無垢の魅力と由来:伝統的な和装婚礼の象徴を解説
結婚式に何を着たいと思いますか?
『小さい頃から憧れていた純白のウエディングドレス』『めったに着る機会のない色とりどりの刺繍が施された色打掛(いろうちかけ)』など、その選択理由はさまざまですね。
そんな中、「白無垢(しろむく)」を選ぶ人はどれくらいいるでしょうか?
ゼクシィの調査によると、挙式に「白無垢」を選ぶ人は11.9%で、10人に1人が「白無垢」を選ぶそうです。
和装の結婚式が人気を集めている一方で、ウエディングドレスやカラードレスを選ぶ方が全体の半数以上を占めており、ドレスの人気は根強いようです。
では、その10人のうち1人が白無垢を選ぶ理由は何でしょうか?
『白無垢が好きだから』『神聖なイメージがあるから』『伝統を尊重する神前式を挙げたいから』『綿帽子や文金高島田に憧れているから』など、さまざまな理由が考えられます。
今回は、そんな「白無垢」が選ばれる理由について考えてみましょう。
そして、ますます多くの方が『白無垢で結婚式を挙げたい』と思ってくださるよう、その魅力をお伝えしていきます。
白無垢の魅力とは?和装婚礼の象徴を探る
和装の中でも結婚式における代表的な衣装には、「白無垢」「色打掛」「引き振袖」「振袖」の4つがあります。
その中でも「白無垢」は、和装の中で最も格式が高いとされています。
「白無垢」とは、着物の上に羽織る打掛のことで、婚礼衣装では着物から小物、装飾品まで全てを真っ白に揃えるのが基本です。
この「白無垢」は室町時代に武家の婚礼衣装として始まり、その白さは『神聖』を表すと同時に『嫁いだ先の家風に染まる』『純潔』という意味合いを持っていました。
「白無垢」を着用する際には、肌着から「掛下」、そして「打掛」という順番で着ます。
他にも様々な小物類があり、着付けやヘアセットに時間がかかり、費用もかかることがありますが、日本人ならではの奥ゆかしさを表現できる衣装です。
「白無垢」を着ることは、新婦の清浄な心を表し、神に誓う意味も持ちます。
そのため、古風な花嫁姿に憧れる人にとっては、素敵な選択肢となるでしょう。
「色打掛」も人気が高く、豊富な色彩が魅力です。
染めや刺繍で模様を表現するため、華やかさが際立ちます。
「色打掛」は打掛の色が赤、ピンク、青など多様であり、刺繍に金銀の色で鶴や亀などが施されています。
「色打掛」の「掛下(かけした)」は白でも柄物でも問題ありません。
新郎の袴スタイルとの調和:白無垢の背景を探る
結婚式における「白無垢」の衣装に合わせる新郎の衣装として、一般的には紋付き袴が選ばれます。
その中でも最も格式が高いのが「黒五つ紋付き羽織袴」です。
この羽織袴には、黒地の羽織に両方の胸元と袖、そして背中の5カ所に家紋が入っています。
また、「色紋付き袴」という選択肢もありますが、黒五つ紋付き羽織袴ほどの格式はありません。
「色紋付き袴」は略式な場面にはぴったりですが、神社での式や正統な披露宴などでは着用できないこともあります。
そのため、お色直しや前撮りなど、非公式な場面での着用を検討するとよいでしょう。
「白無垢」を着る花嫁に対して、新郎は一般的に「黒五つ紋付き羽織袴」を着用します。
「黒の羽織袴」は『何色にも染まらない』という意味を持ち、白無垢との調和が取れます。
結婚式の形式や場面によっては、タキシードを着用することも考えられますが、「白無垢」とのマッチングを考慮すると、格調高い和装の選択が望ましいです。
白無垢を輝かせる3つの挙式スタイル
「白無垢」を着用する挙式は、『神前式』『仏前式』『人前式』の3つのパターンがあります。
結婚式のスタイルに合わせて「白無垢」を選ぶことで、より一層その美しさや意味を引き立てることができます。
どの挙式スタイルを選んでも、「白無垢」が新たな人生のはじまりを祝福し、特別な日を輝かせることでしょう。
それぞれの式の特徴を見てみましょう。
神前式:伝統と格式を守る感動の儀式
神前式は、神社で行われる伝統的な日本の結婚式です。
かつては嫁入りの儀式は3日間かかり、地域の様々な人が関わっていましたが、1900年頃から神前結婚式が登場し、身分に関わらず簡単に結婚式を挙げられるようになりました。
神前式で着用される「白無垢」は神聖な意味を持ち、神社の厳かな雰囲気と調和します。
神前式の魅力は、『神聖さ』と『白無垢を着て特別感を味わえる』ことに加えて、『家族・親族との絆』を感じることができる点です。
教会式と異なり、神前式では『親族盃の儀』という親族間での儀式があり、絆を深めることができます。
結婚は家族や親族も関わる重要なイベントです。
神前式における儀式によって、新郎新婦が『家族になる喜び』をより一層実感できるでしょう。
仏前式:静かな美しさが漂う趣向
仏前式は、仏教の教えに基づき、ご先祖様に結婚を報告するスタイルの結婚式です。
一般的には、先祖代々のお墓がある菩提寺やゆかりのある寺院で行われますが、自宅に僧侶を招いて仏壇の前で執り行うことが出来ます。
この式は、新郎新婦のどちらかが仏教徒であることが基本ですが、最近では宗派に所属していない場合でも仏前式を挙げることができる寺院も増えています。
仏前式は、日本の伝統的な結婚式スタイルの一つであり、神前式と同様に静かな美しさが漂う趣向です。
家族にとってゆかりのあるお寺で行ったり、自宅やホテル、結婚式場で行えることも魅力です。
人前式:自由な雰囲気でアットホームな式を
人前式は、場所や衣装などに決まりがなく、自由なスタイルの結婚式です。
家族や友人などを招き、ゲストの前で結婚を誓います。
和装でもドレスでも構いませんので、好きな衣装を選びたい方に最適です。
また、宗教観に影響がないのも人前式の大きな特徴です。
ただし、比較的新しい挙式スタイルのため、年配の方には理解されにくいかもしれません。
人前式では、結婚式の参列者が結婚を見届け、証人となるスタイルです。
流れや演出を自分たちで組み立てることが可能で、非常に自由度が高いです。
衣装にも決まりはないため、もちろん「白無垢」でも問題ありません。
披露宴や前撮り:白無垢の魅力を引き出す選択肢
「白無垢」で挙式を行った後、披露宴では衣裳を変えて入場する人が多いようです。
もし披露宴でも「白無垢」を着たいと思うのであれば、お色直しの時間まで「白無垢」で過ごすことも問題ありません。
また、挙式や披露宴以外にも、例えば前撮りで「白無垢」を着用する方法もあります。
洋装での挙式や披露宴を計画しているけれども、やはり「白無垢」も着てみたいという方には、前撮りがおすすめです。
前撮りで「白無垢」を着用して撮影した写真は、ウェルカムボードや結婚式のムービーに使用することができ、ゲストに見てもらうこともできます。
さらに、年賀状や結婚報告ハガキの写真としても利用することができます。
白無垢を選ぶポイント4選:魅力ある着物の世界へ
「白無垢」は一見すると真っ白で同じように見えますが、実は素材や織り方、柄などにさまざまな違いがあります。
これらの違いは見た目の華やかさや縁起の良さに影響を与えるため、細部までこだわって選ぶことが重要です。
以下では、「白無垢」を選ぶ際の4つのポイントについて解説します。
これらのポイントを考慮しながら、自分にぴったりの白無垢を選んでみてください。
色味:雰囲気を左右する重要要素
「白無垢」は一見白で統一された和装ですが、実は白にも種類があり、主に『純白』『オフホワイト』『アイボリー』に分けられます。
顔映りや肌の色によって選ぶ色味が異なるため、自分に最適な色を見つけることが重要です。
色味の特徴
純白
混じりけがなく青みがかった白。黒髪の人によく似合います。
オフホワイト
やわらかな印象の白。日本人の肌に自然になじみます。
アイボリー
黄みがかった白。どんな肌色にも調和し、肌を明るく見せます。
「白無垢」の印象を変える要素には、素材や柄、織り方に加えて、色も重要です。
赤を取り入れたデザインも存在し、その代表的なものを以下に紹介します。
白無垢に取り入れられる「赤」
赤ふき(赤こぶき)
「打掛」(「白無垢」)の衿や裾、裏地に赤いラインが入ったデザイン。
真っ白な着物に赤のアクセントが入ることで引き締まった印象になり、可愛らしい雰囲気も演出されます。
紅裏(裏紅)
裏地が赤くなっているデザイン。
着用時に赤の範囲が広く出るため、より印象的な花嫁姿になります。
「打掛」の裏地や「掛下」の裏が赤いものがあり、一枚だけでも両方を赤にするのも選択肢です。
「白無垢」には、これらのようにさまざまな色味やデザインが存在します。
自分の個性や好みに合わせて選ぶと、より魅力的な着こなしを楽しむことができます。
素材:品質を左右する重要要素
「白無垢」の素材には、『絹』『ポリエステル』『化繊』などがあります。
絹の場合は光沢感があり、高級感が漂います。
一方、ポリエステルや化繊は手入れが比較的簡単であり、お手頃な価格帯が特徴です。
素材によって風合いや着心地が異なるため、自身の好みや用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
素材の特徴
天然の絹だけを使った生地で、少し黄みがかった色味が特徴です。
肌触りが良く、着崩れしにくいのが特徴です。 正絹(しょうけん)
縦糸を正絹、横糸を化学繊維にして織り交ぜた生地。
正絹の上質感と化学繊維のお手頃さを兼ね備えています。 交織(こうしょく)
真っ白な生地で、価格が手ごろであることが特徴です。
肌触りは硬めで着崩れしやすいですが、手入れが比較的簡単です。 化学繊維
これらの素材を比較し、自分の好みや用途に合った素材を選ぶことが大切です。
また、最近ではオーガンジー素材や「綿帽子」なども人気で、ドレスのような雰囲気を楽しめる選択肢もあります。
織り方の違い:伝統と技術が織りなす美しさ
「白無垢」の織り方には、『紬(つむぎ)』『絽(ろ)』『八寸織り(はっすんおり)』などさまざまな種類があります。
『紬』は粗い糸を使用し、シンプルで地味な印象ですが、『絽』は糸が細かく柔らかな肌触りが特徴です。
『八寸織り』は高級感があり、繊細な模様が美しいです。
自身の好みや使用シーンに応じて選ぶと良いでしょう。
生地の織り方はいくつかあります。
織り方の特徴
生地の表面がなめらかになるよう仕上げおり厚みがある。
美しい光沢がありつつ清楚な風合い 緞子(どんす)
刺しゅうのように模様を浮き上がらせて仕立てる。
緞子に比べると重厚感があり、見た目が華やか 錦織(にしきおり)
生糸を使って織っており、なめらかで光沢がある 綸子(りんず)
撚りの強い生糸を横糸に用いており、凸凹がありしなやか。
「白無垢」に使われているケースはあまり多くない 縮緬(ちりめん)
織り方は、生地の質感に違いが出ます。
見た目や着た感じの雰囲気などを確認してみてください。
なめらかな『緞子』なら楚々とした印象に、重厚感のある錦織なら豪華な印象になります。
縁起の良さを表す柄:幸せを象徴する花嫁の装い
「白無垢」には『吉祥文様(きっしょうもんよう)』と呼ばれる、縁起をかついだ柄が施されています。
例えば、鶴は『長寿・夫婦円満』、鳳凰は『不老不死』、桜は『新しい門出』。
その他にも、おめでたい植物である『松竹梅』など縁起の良い柄が施されています。
縁起や結婚生活への望みなどを意識して柄を選ぶと、「白無垢」への愛着も一層強くなるでしょう。
また、柄の配置によって雰囲気や見え方も異なります。
人から見られるうしろ部分や顔周りなど、柄の配置バランスを見ておくと良いでしょう。
植物柄では、吉祥の象徴とされる『松竹梅』や長寿の象徴とされる『菊』、華やかな『牡丹』『桜』などが人気です。
動物柄では、『鶴』や『鳳凰』などが吉兆を表し、長寿や幸福を願う象徴として人気です。
白無垢の華やかな髪型や小物のコーディネート
「白無垢」を着用する際には、合わせる髪型や小物も重要です。
ここでは「白無垢」に合わせられる髪型や身につける小物について解説します。
また、先ほど「白無垢」は着物から小物に至るまで白で統一するのが基本だと解説しましたが、最近では色を取り入れるおしゃれな着こなしをする方も増えています。
個性的なコーディネートのアイデアも紹介しますので、ぜひスタイリングを考える際の参考にしてみてください。
メイク:白無垢に合わせた優美な仕上がりに
美しい花嫁の装いを完成させるために、「白無垢」に合わせるメイクは重要です。
昔ながらのメイク方法である『水化粧』は、白粉を水で溶かして肌にのせていくものです。
この古典的なメイクスタイルは、白い肌に赤い口紅を組み合わせることで、「白無垢」の美しさを引き立て、花嫁をより美しく神秘的に見せてくれます。
このメイク方法は普段あまり行わないかもしれませんが、花嫁の肌色や好みに合わせて調節できるので安心です。
ただし、「白無垢」には『水化粧』が必須というわけではありません。
洋装の場合と同様に、「白無垢」や花嫁の雰囲気に合ったナチュラルメイクも選択肢の一つです。
特に披露宴で洋装に着替える場合は、水化粧からドレス用のメイクに変える必要がありますが、ナチュラルメイクを最初から選択しておけば、後はドレスに合わせてアイメイクや口紅を調整する程度で済みます。
自分の好みや状況に合わせてメイクを選択しましょう。
髪型のアレンジ:和髪や洋髪、おしゃれに対応する方法
「白無垢」に似合う髪型の基本は和髪です。
その中でもっとも格式が高いのが『文金高島田(ぶんきんたかしまだ)』です。
このスタイルでは、前髪を後ろに流して高く『髷(まげ)』を結びます。
ただし、この『髷』を結うのには時間がかかるため、多くの場合、自分の髪ではなく『鬘(かつら)』を使用します。
『鬘』を被るのが心配な方には、地毛を活かした『新日本髪』がおすすめです。
このスタイルはフェイスラインに合わせて調節できるため、違和感が少ない髪型です。
最近では、「白無垢」に洋髪を合わせるスタイルも増えています。
和の装飾品やボリュームたっぷりの生花を使うことで、より華やかな雰囲気を演出できます。
また、白無垢を着る際には「綿帽子」や「角隠し」などの装飾品も重要です。
「綿帽子」は白無垢を着る挙式の際に用いられ、挙式が終わるまで新郎以外に花嫁の顔を見られないようにするためのものであり、ウエディングベールと同じ役割です。
「角隠し」は高い位置で結った髪を覆う布で、日本髪のスタイルに合わせて使用されます。
この布は、怒りを表す角を隠したおしとやかな花嫁を表しており、挙式でも披露宴でも用いられます。
小物の使い方:コーディネートを彩るアクセントの活かし方
和装には多くの小物が使用されますが、これらはコーディネートのアクセントとして重要です。
代表的な小物には、「末広(すえひろ)」や「懐剣(かいけん)」「筥迫(はこせこ)」「伊達衿(だてえり)」「抱え帯(かかえおび)」などがあります。
「白無垢」の場合、基本的には小物も白を選びますが、個性を出したい場合は小物を赤に統一したり、トーンを合わせたカラーの小物を取り入れたりすることもできます。
近年では、「白無垢」の下に着る「掛下」を色物にするケースも増えています。
好みのカラーを挿し色にすることで、さらに華やかさが増すでしょう。
これらの小物はそれぞれ意味があり、例えば、『末広は扇子』『懐剣は短剣』『筥迫は化粧ポーチ』を意味します。
これらの小物を上手に使うことで、着物のコーディネートに深みや個性を加えることができます。
白無垢の美しさを引き立てる選び方と着こなし
「白無垢」は日本の伝統的な衣装であり、基本的には誰にでも似合うとされています。
しかし、実際に着用してみると、『しっくりこない』と感じることもあります。
この記事では、「白無垢」が似合う人の特徴と、似合わない人が「白無垢」を着こなすためのコツを紹介します。
白白無垢を着こなすためのコツ:似合う人の特徴とは
日本の歴史に深く根ざした「白無垢」。
伝統的な特徴に合致する人が一般的に似合うとされていますが、実際には顔の形や体型など、個々の特徴が重要です。
顔の形が丸いか、面長であるか、また鼻筋が通っているか、首が長いかなど、顔立ちの特徴も重要です。
さらに、すっきりとした顔立ちやなで肩など、体型の特徴も影響を与えます。
そして、色白な肌も「白無垢」を着こなす際の重要なポイントです。
ただし、これらの条件に完全に合致しなくても、「白無垢」を素敵に着こなす方法があります。
伝統とモダンの融合:白無垢をより美しく着こなす方法
「白無垢」の美しさを引き立てるために、顔の印象や体型をメイクや着こなしで調整する方法があります。
例えば、ノーズシャドウを使って鼻筋を強調することで、顔立ちをすっきりと見せることができます。
また、目元のメイクを控えめにすることで、清潔感のある印象を与えることができます。
体型に関しては、なで肩の方は肩周りに綿を入れることで着物が美しく見えるように整えることができます。
また、ボディラインにメリハリがある方は、腰にタオルを巻き付けて寸胴型に整えることで、「白無垢」をより美しく着こなすことができます。
さらに、「白無垢」の素材や色味にも注意が必要です。
同じ「白無垢」でも素材や色味によって印象が異なるため、自分に最も似合うものを選ぶことが大切です。
白無垢の魅力を楽しむQ&A
「白無垢」に関するよくある疑問について、以下の2つのポイントを紹介します。
それぞれの質問に対する回答をご覧ください。
白無垢は何歳まで着られるの?
『白無垢は何歳まで着られるの?』という疑問について、年齢に関係なく誰でも着ることができます。
特に大人の女性が着用する場合は、素材や柄にこだわって高級感を演出することがおすすめです。
繊細な刺繍が施された「白無垢」を選ぶと、一色でも華やかな印象を醸し出します。
また、差し色を取り入れたい場合は、襟(えり)や裾(すそ)、裏地などに赤色を使用すると全体が引き締まった印象になります。
さらに、小物を利用して差し色を加える方法もあります。
白無垢は角隠しが必須?その意味とは?
「白無垢」には、花嫁が頭に覆う白い正絹の布である『角隠し』という装飾があります。
角隠しの意味には複数の説がありますが、広く浸透している解釈の一つは、『怒りの象徴である角を隠して従順な妻になる』というものです。
角隠しは通常、日本髪に合わせて使用されますが、地毛で結うことが難しい場合は、かつら(『文金高島田』)を着用することが一般的です。
さらに、和装で有名なもう一つの装飾が『綿帽子』です。
『綿帽子』は基本的に白無垢にのみ合わせられますが、『角隠し』は色打掛や引き振袖にも着用できる多目的なアイテムです。
白無垢をよりおしゃれに!着こなし方のポイント
「白無垢」は日本の伝統的な結婚式で着用される美しい着物ですが、その着こなしにはいくつかのポイントがあります。
ここでは、「白無垢」をよりおしゃれに着こなすための方法をご紹介します。
着こなしを工夫し、より美しい「白無垢」姿を叶えましょう。
白無垢に洋髪を合わせる方法
「白無垢」に洋髪を合わせる際には、バランスが重要です。
和髪風のアレンジや和装ヘアアクセサリーを取り入れることで、和装との調和を図ることができます。
また、ヘアスタイルは結婚式の雰囲気や着物のデザインに合わせて選ぶと良いでしょう。
「白無垢」には和髪が基本ですが、最近では洋髪を合わせたスタイルも増えています。
洋髪は、つけるアクセサリーや髪型そのものの自由度が高く、生花やヘッドドレスを合わせるスタイルなどがあります。
お色直しで着るドレススタイルを考慮した髪型を作れるため、着替え時間が短縮できるというメリットもあります。
『角隠し』は和髪のみに合わせるものですが、『綿帽子』は洋髪にも合わせられます。
小物類にアクセントカラーを取り入れる方法
「白無垢」の着こなしにアクセントカラーを取り入れることで、華やかさや個性を演出することができます。
「帯」「帯締め(おびじめ)」「草履」「バッグ」などの小物類にカラフルな色や柄を取り入れることで、全体のバランスを整えつつ、おしゃれな印象を与えることができます。
「白無垢」は通常、「打掛」から小物まで全て白で統一するのが基本ですが、部分的にカラーを取り入れると、より洗練された着こなしになります。
赤や黒など別の色で小物類を統一し、アクセントカラーを取り入れる人もいます。
また、小物の色に合わせて、「掛下」に色物を使うのも素敵なアイデアです。
「白無垢」姿に華やかさをプラスしたい方にはおすすめです。
着物を着付ける際に必要な小物には、「肌襦袢(はだじゅばん)」「裾除け(すそよけ)」「腰紐(こしひも)」「伊達締め(だてじめ)」「半衿(はんえり)」「伊達衿(だてえり)」「帯板(おびいた)」「帯揚げ(おびあげ)」「帯枕(おびまくら)」「丸ぐけの帯締め」「抱え帯」「白足袋(しろたび)」「草履」などがあります。
これらの小物を使って、美しい花嫁姿を完成させることができます。
また、飾りの要素が強い小物もあります。
「筥迫(はこせこ)」「懐剣(かいけん)」「末広(すえひろ)」などは、「白無垢」の装いに華やかさや独自の個性を加えるために使われます。
これらの小物を巧みに取り入れることで、より洗練された着こなしを楽しむことができます。
「白無垢」をレンタルする場合、多くの小物がセットになっていることが一般的です。
レンタルに付属する小物類については、レンタルショップに確認することをおすすめします。
ネイルにワンポイントを入れる方法
「白無垢」を着る際には、ネイルにもこだわりたいものです。
和装に合う色としては、白や淡いピンク、ゴールドなどが挙げられます。
これらの色を取り入れることで、統一感のある着こなしを演出することができます。
さらに、ネイルアートやストーンを使って、さりげなく華やかさを加えるのもおすすめです。
ネイルにラメやストーン、パールなどのワンポイントを入れると、「白無垢」の美しさを際立たせ、さりげない華やかさを演出できます。
ベースとなるネイルは、「白無垢」の奥ゆかしさや上品さを引き立てるような、ナチュラルでシンプルなデザインがおすすめです。
白やベージュ、ピンク、クリアなど、「白無垢」になじむカラーを選ぶと良いでしょう。
特に、「白無垢」に似合うのはシンプルでナチュラルなネイルです。
真っ白な「白無垢」と相性が良いのは、ホワイトのネイル。
清楚で上品な手元に仕上がります。
和風のアートを取り入れると、さらに統一感がアップします。
『菊』『鶴』などのモチーフを取り入れると、日本の伝統的な雰囲気を演出できます。
また、ホワイトのグラデーションネイルにワンポイントを加えるのもおしゃれな方法です。
清楚な印象が際立ちます。
白無垢コーディネート:華やかなスタイルを楽しむ
「白無垢」のコーディネートを見ていきましょう。
白で統一して格式高く:洗練されたスタイルの演出
「白無垢」のコーディネートをまとめて、格式高く洗練されたスタイルを演出しましょう。
小物を差し色にする:個性を際立たせるアレンジ方法
「白無垢」のコーディネートをアレンジする際、小物を差し色に活用することで、個性を際立たせることができます。
「白無垢」は通常真っ白な着物ですが、「筥迫」「懐剣」「末広」などの飾り小物には、色付きのものも存在します。
自身の好みや、洋髪の場合はヘアアクセサリーの色と調和させることも素敵な演出です。
華やかな柄入りの小物でも、ゴールドであれば過度な派手さを避けながら華やかさをプラスすることができます。
例えば、赤の差し色を「髪飾り」「掛下」などの小物に取り入れると、キュートな『白無垢コーデ』になります。
また、「草履」に明るい色を取り入れると、一気に明るい印象を与えることができます。
小物との色合わせにもこだわってみてください。
ゴールドの小物を使うことで、華やかさと大人の雰囲気を同時に演出できます。
色付き掛け下で今風に:トレンドを取り入れた着こなし術
「掛下」も、「白無垢」の伝統にとらわれず、最近では色付きのものを取り入れる花嫁も増えています。
特に、自由なスタイルの人前式や前撮りでは、『色付きの掛下』をチョイスすることで、より個性的な雰囲気を演出できます。
新郎新婦が優しい色合いにまとめられたコーディネートを合わせることで、おしゃれで統一感のある印象を与えることができますね。
落ち着いたイエロー系の「掛下」は、春の挙式にぴったりの明るさを演出します。
また、柄入りの華やかな「掛下」を選ぶことで、白無垢の伝統に新たなアレンジを加えることができます。
これらのトレンドを取り入れた白無垢の着こなしは、まさに今風のスタイルです。
白無垢&ブーケ:美しい組み合わせで華やかさを演出
「白無垢」を着て神前式や仏前式を行う際は、基本的に『ブーケ』は持ちませんが、挙式後や前撮り、人前式などでは、「白無垢」に『ブーケ』を合わせることも素敵です。
毬(まり)のような『ボールブーケ』や、扇子に花が飾られた『扇子ブーケ』など、和の雰囲気が漂うブーケが「白無垢」と相性抜群です。
また、スタイリッシュな『キャスケードブーケ』など、ドレスに合わせるようなブーケを選ぶのもおしゃれです。
ボリュームたっぷりの『扇子ブーケ』は、華やかでありながら和の雰囲気も演出し、「白無垢」にぴったりです。
『まあるいブーケ』も和の雰囲気をたっぷりと感じさせます。
手にさげられるタイプの『リースブーケ』は、上品で可愛らしい印象を与えます。
さらに、飾り小物と『ブーケ』の色をリンクさせることで、統一感のある華やかな雰囲気を演出できます。
お色直しはどうする?:上品で華やかなセカンドドレスの提案
挙式で「白無垢」を着ると、『披露宴では和装にしかお色直しできないのでは?』という不安を感じる方もいるかもしれませんが、心配は無用です。
白無垢からの衣裳チェンジは、和装でも洋装でも自由に選ぶことができます。
例えば以下のようなパターンが考えられます
白無垢(挙式)→ 色打掛や引き振袖(披露宴)
白無垢(挙式)→ ドレス(披露宴)
白無垢(挙式)→ 色打掛や引き振袖(披露宴)→ ドレス(お色直し)
白無垢(挙式)→ ウェディングドレス(披露宴)→ カラードレス(お色直し)
など、衣裳の変更パターンは様々です。
「白無垢」から「色打掛」などの和装に着替える場合、着付けにはドレスよりも時間がかかることがあります。
「白無垢」からドレスに着替える場合も、『水化粧』や『日本髪』をしている場合などは、ヘアメイクのリフレッシュが必要です。
衣裳の変更に時間がかかりそうな場合は、ゲストが退屈しないように、ムービーや演出などを考えておくと良いでしょう。
白無垢の着姿を引き立てるエレガントなマナーのポイント
「白無垢」を身に着ける際には、エレガントなマナーを身につけることも重要です。
姿勢や立ち居振る舞いなど、マナーを意識することで、より美しい着姿を引き立てることができます。
挙式や披露宴の際には、ゲストとしてもエレガントな振る舞いを心がけましょう。
立ち方:優雅さを演出する姿勢
「白無垢」は何枚もの着物を重ねて着るため、意外と重さがあります。
さらに、長い袖があったり体を締め付けられたりするため、姿勢が悪くなりがちです。
美しい着姿を演出するためには、猫背にならないように背筋を伸ばし、少しうつむき加減にすると良いでしょう。
この姿勢が優雅さを引き立てます。
歩き方:品位ある動きを心掛けて
和装の際は、品位ある動きを心がけることが大切です。
基本的には、小さな歩幅で内股気味に歩くのが良いでしょう。
歩き慣れないと、足元ばかり見てしまいがちですが、その代わりに目線を3メートルくらい先の床に向けるイメージを持つと、より優雅な歩き方ができるでしょう。
座り方:エレガントな姿勢で華やかさを引き立てる
「白無垢」やウエディングドレスなど、特別な装いの際には、座り方も美しさを引き立てるポイントです。
椅子やソファに座る際は、深く腰掛けずに身体を軽く受け止めるようにすると良いでしょう。
特に「白無垢」や「色打掛」の場合は、背もたれにもたれることで帯がつぶれたり形が崩れたりすることがありますので、注意が必要です。
立ち居振る舞いと同様に、座り方もエレガントな姿勢を心がけてください。
袖の扱い方:上品な着こなしを演出するテクニック
和装を着る際には、『袖の扱い方』も美しさを左右します。
腕を高く挙げず、ゆっくりと動かすことが大切です。
美しい袖の表現は、着物の装いを引き立てるポイントの一つです。
また、物を取る際には反対の手で袖口を抑え、袖がめくれるのを防ぎましょう。
結婚式など特別な場面では、アテンドスタッフが袖のめくれや形を整えてくれることもありますが、自分自身でも注意が必要です。
袖の形を崩さないよう心がけることで、着姿がより美しく写真映えも良くなります。
気になる和装のトイレ事情:スムーズな対処法とエチケット
結婚式当日、和装を着用する場合、トイレに行くタイミングについて不安を感じることがあります。
しかし、心配は不要です。
結婚式当日は新婦がトイレに行けるタイミングがいくつかあります。
まず、ヘアメイクや着付け前に行くことができますし、挙式後やお色直しの際にもトイレに行く機会があります。
これらのタイミングでは、十分な時間が確保されています。
また、もしトイレに行きたくなったら、早めにアテンドスタッフに伝えましょう。
適切なタイミングを見計らって案内してくれますので、安心してください。
さらに、結婚式場では一般のゲストとは別に新郎新婦専用のトイレが用意されていますので、他のゲストとの鉢合わせも心配ありません。
結婚式当日は、和装でもドレスでも快適に過ごせるよう、トイレ事情について事前に把握しておくことが大切です。
和装の魅力を引き立てる写真のおすすめポーズ
和装の美しさや華やかさを写真に残すために、おすすめのポーズをご紹介します。
立ち姿
装の華やかさが際立つ立ち姿は、表情も大切です。
りりとした表情も素敵ですが、ふんわりとした笑顔も魅力的です。
後ろ姿
後ろ姿では着物の柄や質感がよく見えます。
特に柄にこだわった着物を着る場合は、後ろ姿での写真もおすすめです。
ヘアスタイルや髪飾りにも注目しましょう。
座った後ろ姿
縁側やベンチに座った後ろ姿も素敵です。
新郎の背中によりかかる後ろ姿は、頼りがいがあり可愛らしさも演出できます。
お辞儀
正座で並んでお辞儀をするシーンは、結婚報告や年賀状にもよく使われます。
和の雰囲気を出すために、「番傘」や「扇子」を使うのもおすすめです。
うつむき目線のアップ
「綿帽子」を被ったり、「扇子」で口元を隠すなど、清楚な雰囲気を演出するポーズも魅力的です。
紅さしショット
「綿帽子」に顔を隠す紅さしショットは、和装の奥ゆかしさを感じさせます。
ウエディングドレスでも人気のシーンです。
結婚式当日や前撮りの際に、これらのポーズを取り入れて素敵な和装の写真を残しましょう。
白無垢のまとめ
「白無垢」は、和装の中でも格式が高く、神前式や仏前式など特別な儀式で着用される伝統的な衣装です。
素材やデザインの違いによって、異なる雰囲気を楽しむことができます。
また、髪型やメイク、小物の選び方によっても、自分らしい『白無垢姿』を演出できます。
「白無垢」の特徴や着こなし方をしっかりと把握し、自分にぴったりの装いを見つけてみましょう。
そして、結婚式で特別な「白無垢」を纏い、大切な日を素敵な思い出にしましょう。
当店では、お客様の夢を叶えるための豊富なラインナップをご用意しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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